健康推進委員会:「目の日焼け」について
紫外線と聞くと、多くの人が思い浮かべるのは肌の日焼けですが、
目も肌と同じように日焼けすることが知られています。
目の日焼けは、白内障や加齢黄斑変性といった目の病気につながる可能性があります。
▼目の日焼けによって起こる症状・病気は?
1:紫外線角膜炎(雪目・雪眼炎)
紫外線角膜炎は通称「雪目(ゆきめ)」とも呼ばれています。
雪目は、スキーや海水浴、登山などの際に強い紫外線を浴びた結果、角膜の表面に傷がついて起こることの多い病気です。
雪目の主な症状は「目の痛み、充血、ゴロゴロ感、涙目、眩しさ、痒み」です。
紫外線を浴びた直後ではなく、数時間経過してから症状が現れるのが特徴です。
ほとんどの場合は数日程度で症状が落ち着くとされていますが、細菌感染を起こして「角膜潰瘍」に繋がることもあるので気をつけましょう。
2:白内障
白内障は、レンズの役割をもつ「水晶体」が濁り、視力が低下する病気です。
白内障の大半は加齢が原因で発症しますが、紫外線の影響によって発症や進行が促進されることが知られています。
3:瞼裂斑炎(けんれつはん)
紫外線やコンタクトレンズによる刺激が原因で結膜が分厚くなった状態から、炎症を起こした状態です。
黒目のすぐ外側に黄色っぽいものが見えたり、白目が濁ったように見えたりという見た目の症状のほか、目の充血や痛み、異物感といった症状が見られることがあります。
コンタクトレンズによる刺激が瞼裂斑炎の主な原因ですが、紫外線も原因の一つとされています。
治療には炎症をおさえるための目薬が使われますが、瞼裂斑そのものの治療法はありません。
▼紫外線から目を守る方法
◯サングラスをかける
紫外線で目の細胞にダメージが生じると、脳はメラニン色素を分泌するよう指令を出すので、間接的にシミ・そばかすができる場合もあります。
日焼けや眼病リスクを抑制するためにも、紫外線カット機能が付いたサングラスは必須といえます。
◯紫外線対策ができる目薬を使う
サングラスは日常使いしづらい、という方には目薬がおすすめです。
肌に日焼け止めを塗るのと同じように、目にもUVケアができる目薬をさす習慣を身に着けましょう。
紫外線から角膜を保護する成分や、紫外線を浴びたことによる炎症を抑える成分が配合されているものがおすすめです。
◯目を守る栄養素「ルテイン」を摂取する 「ルテイン」は「天然のサングラス」とも呼ばれ、目の健康を維持するためにとても大切な栄養です。 体内で合成できない成分なので、毎日の摂取しましょう。 ほうれん草やブロッコリー、小松菜、ケールなどに含まれていますが、サプリメントを活用すれば毎日手軽に、安定して摂取することができるでしょう
◯目を休ませる
紫外線によってダメージを受けてしまった目は、余計な負荷をかけずに休ませることが大切です。
屋外で活動した後に目の違和感がある時は、なるべく目を閉じて安静にしましょう。
紫外線によって起こった炎症をおさえるために、目を冷やすのも効果的です。水で濡らしたタオルやハンカチ、保冷剤などをまぶたの上にのせて目をクールダウンしましょう。
目に炎症が起こっている時は、コンタクトレンズの装用は厳禁です。
症状が改善するまではメガネで過ごしましょう。
意外と見落としがちな目の紫外線ケアですが、目の健康を守るためにはとても大切です。 肌の日焼けだけでなく目の日焼けにも気を配り、大切な目の健康を維持しましょう。